経営の為の思考ツール フェルミ推定②:フェルミ推定に必要な3つのスキル
フェルミ推定を用いて、ポップコーンの市場を推定してみました。
では、フェルミ推定に必要なスキルとはいったい何でしょうか。
それは、「論理的思考」「仮説構築力」「当該分野の知識」だと言われています。
まずは論理的思考です。
論理的思考は、簡単な式を作る際に役に立ちます。例えば、先ほどの例でいう、「映画館に来場する顧客数×購入割合×ポップコーンの単価」という式。
この式が、「映画館に来場する顧客数×ポップコーンの単価」となってしまっていたらどうでしょうか。仮に他で正確な数値を置くことができていたとしても、計算結果は大きく異なってしまうでしょう。
このように、論理的思考は「もれなくダブりなく」というロジックツリーと組み合わせる意識を持つと非常に有効でしょう。
次に仮説構築力です。筋のいい式を作ることができたとしても、たいていの場合にはその式に当てはまる数字をどこかから検索してくることは不可能です。そんな時に、その数字を仮定しておくのですが、出来る限り論理的な数字を引っ張ってこれるのかが仮説構築力のキモになります。自分に都合のいい数字ではなく、論理的に筋のいい仮設を作れているかどうかが非常に重要だと言えるでしょう。
当該分野に対する知識も、筋のいい仮設を導く際に非常に重要です。例えば、先ほどのポップコーンの値段やチケットの値段など、ある程度の知識を持っていれば正解に近い数字を出すことができるでしょう。そのような知識を持っているかどうかも、当然ながらフェルミ推定の結果に大きな違いをもたらします。
これら3つのスキルを意識して、筋のいい仮説を立てて、質の高い意思決定を目指していきたいと思います。