経営を視覚化する思考ツール ロジックツリー②戦略立案までに落とし込む
ロジックツリー2
ロジックツリーのいい所は、この要素に対してオプション案を検討し、実際に効果的な作戦を採用するところまで掘り下げることができる点にあるのではないでしょうか。
例えば、前回の記事のロジックツリー。「来店者数が減少しているから何とかしたい!」と考えたとします。
この時のオプション案とは、つまり解決のための具体案です。新規顧客と既存顧客に分けてみると、新規顧客の場合にはどのように認知してもらい、足を運んでくれるかが重要になるでしょう。既存顧客の場合にはリピートしてもらえるかが重要になりません。結果として、これだけ具体案を出せたとします。
新規顧客に認知してもらう為に、「SNSを始める」「広告を打つ」「チラシを配る」「路面に看板を設置する」既存顧客のリピート率を増やすために「お得感を出すためにポイントカードや割引の回数券を発行する」「お客様の性質を知るためにアンケートやヒアリングを行う」などの方法が出ました。
この辺りはブレストで多くのオプション案を出すことが望ましいでしょう。
では、多くのオプションを出した結果、どれを採用するかを絞り込みます。その為に自社の状況と、お客様の状況を洗い出してみました。すると、実際にはお客様の状況を掴み切れておらず、広告費にはあまりコストを掛けられず、あまり大々的にすべてを試すという方法は採用できないことが明らかになります。
この状況になるとある程度採用されるべき戦略が明らかになりますね。まずは自社の顧客がどのようなニーズを持っているのかを掴むことが最重要になります。その為、お客様の性質を知る為のアンケートやヒアリングを重点的に行い、それに沿った内容をインスタなどで試験的に投下し、反応を確認してみるという方法を取ります。
実際にお金をかけるのは、ある程度お客様のニーズをつかんでからの方がよいでしょう。結果、この3点を採用する事となりました。
ある程度お客様の理解することができれば、広く拡散する広告などを採用することで大きな効果を期待する事も可能になります。
このように、ロジックツリーは分析によって売上の原因を発見するだけでなく、ブレストをすることにより打ち手を検討し、自社とお客様の状況に照らすことによって今の企業の状況に最適な手法を選択する事が可能になります。
ただ分析の手法に留めておくのはもったいないですよね。自社の経営に活かせる分析を心掛けたいものですね。